越前を舞台にした小説

 花がたみ 津村節子 著
越前五箇の紙漉き業の娘綾乃は挙式直前の婚約破棄の傷を癒すために東京で働きはじめます。この本には綾乃の挫折や希望がえがかれてています。
表紙は、花筐公園の薄墨桜。この物語の最後はこの桜の木の下。
とても素敵な物語でした。

「和紙づくりの工程」「越前和紙の工程や女性の役割」「毎年5月3日〜5日に行われる1200年続けられている越前和紙のお祭り」「薄墨桜の云われ」「1200年を経てもその形を残す越前和紙」などなど、越前和紙を学ぶにも最適。
また、和泉村の九頭竜ダムと離村についても。
是非、一度読んでください。越前・福井が大好きになります。
写真は、この小説の表紙と舞台となる越前市今立地区の五箇(大滝、岩本、不老、新在家、定友の五集落)です。

この小説の舞台を写真で見る>>
越前竹人形 水上勉著
越前(福井県)武生市から南条山地に向かって、日野川の支流をのぼりつめた山奥に、竹神という小さな部落があった。峡谷に落ち込んだ谷間の両側に点々と・・・。
で始まる水上勉著『越前竹人形』 みなさん、読んだことはありますか?

この架空の部落、「竹神」と芦原温泉を主舞台とした竹細工師 喜助と京の娼妓からあわらに流れてきたの芸者玉枝の悲しい恋(愛)のお話です。時代は大正。(水上勉さんの作品には少し悲しいものが多いように感じますが。)


 この小説に登場する「竹神」のモデルはどこなのでしょう?
福井県南条郡竹神村、隣村 広瀬の瑞泉寺、日本海へ断崖になってきりたっている南条山脈の山ふところ・・・・・ 越前ファンは必読ですね。

ps その昔、映画化されています。主演は若尾文子さん。(かなりの年上ですがファンです。あはは)
県内のレンタルビデオにはないようです。どなたかお持ちですか?
さまよう霧の恋歌  
勝山市平泉寺の刀研ぎ士の前に現れた記憶を失った女性。
この女性が時折みせる戦国時代一向一揆の女指導者 霧姫の影。 ミステリアスな恋のお話。
舞台は平泉寺に、北谷、白峰と牛首紬。
必読です。

この小説に出てくる北谷、北谷城の風景はここからどうぞ。