北アルプスに咲く高山植物は「花の妖精」と呼ぶにふさわしい可憐さ、高貴さ、美の究極を持ち合わせている。人々がアルプスに魅かれる所以は山容の迫力と美しさだけでなく四季に咲き乱れる高山植物も大きいでしょう。
[分類] きんぽうげ科
[花期] 7〜8月
[草丈] 30〜60p
花は直径1〜1.3p、花弁は無く白い花糸が目立つ。
根生葉は7〜9裂し、モミジの葉の形をしている。
亜高山帯〜高山帯の草地に生える。
[分類] まめ科
[花期] 7〜8月
[草丈] 15〜40p
花は12〜15oで5〜10数個を密に付ける。葉は羽状で小葉は11〜15枚、長さ8〜20oの狭楕円形。高山帯の砂礫地や草地に生える。
[分類] ゆり科
[花期] 6〜8月
[草丈] 30〜80p
花は直径6〜7pで茎の先に1個つく。花弁状に見えるのは白い外花被片ではじめ白色だが後に淡い紅色に変わる。
葉は20〜30pの倒卵披針形で8〜10枚が輪生する。
花被片と葉の枚数は同じ。
[分類] きんぽうげ科
[花期] 7〜8月
[草丈] 10〜50p
花は直径2p前後の黄色い5弁花。
根生葉は柄があり葉身は2.5〜8pで、鳥足状に5中〜深裂する。裂片はさらに2〜3裂し、ふちには鋸歯がある。
亜高山帯から高山帯の草地、礫地に生える。
[分類] きく科
[花期] 7下旬〜8月
[草丈] 20〜30p
花は頭花は黄色で直径2.5〜3pで花を支える総苞は黒緑色で1〜2oの剛毛が生えている。
茎葉は長さ4〜15pの被針形。
高山帯の草地に生える。
[分類] ゆり科
[花期] 7〜8月
[草丈] 30〜100p
花は直径5〜6pで茎の上部に1〜数個がやや下向きに開く。花被片は3〜4pで濃い斑点があり先が反り返る。
葉は茎の中程に長さ5〜10cmの葉が披針形で車状に輪生する。
亜高山帯の草原に生える。
[分類] らん科
[花期] 7〜8月
[草丈] 30〜60p
花は茎上部に淡紅紫色の花が穂状花序に密集して付く。唇弁は3中裂し花被片は丸っこい
葉は8〜16pの長さの広線形で3〜6枚互生する。
和名のテガタチドリは根が掌状に分かれている形からくる。
亜高山帯の草地に生える。
[分類] らん科
[花期] 6〜8月
[草丈] 10〜30p
花は茎上部に紅紫色の花(変化に富み白花もある)が総状花序に多数付く。唇弁は3中裂し花被片の先が鋭く尖り千鳥の羽を思わせる
葉は4〜15pの長さの倒披針形〜披針形で3〜6枚互生する。
亜高山帯の草地に生える。
[分類] きく科
[花期] 7〜10月
[草丈] 1〜2m
花は頭下の舌状花が5〜9個と数が多い。
葉は長さ30pのフキの葉を思わせる腎円形でフチには山形の鋸歯がある。
山地帯〜亜高山帯の草地に生える
[分類] きんぽうげ科
[花期] 6下旬〜7月
[草丈] 20〜50p
花は直径2〜2.5pで一つの茎に1〜5個付く。白い花弁に見えるのは萼片で花弁は無い。
葉は長い柄がある3枚の子葉で、子葉はさらに細く裂ける。茎葉は深く裂けた4枚が輪生する。
[分類] ふうろそう科
[花期] 7〜8月
[草丈] 30〜80p
花は直径2.5〜3pで紅紫色の5弁花。
葉は5〜10pで掌状に深く5裂し更に裂片は2〜3中裂する。9月下旬に成ると葉は朱色に紅葉する。
高山帯の湿った草地に生える。
[分類] しそ科
[花期] 6〜7月
[草丈] 3〜15p
花は紅色で花冠5〜8oの唇形。上唇は直立し下唇は3裂する。枝先に穂状に付く。芳香が有ることから麝香草と呼ばれる。
葉は対生し5〜10oの長楕円形〜卵形。
山地帯〜亜高山帯の日当たりの良い岩礫地にマット状に生える。
[分類] すみれ科
[花期] 6〜8月
[草丈] 5〜20p
花は黄色で花弁は7〜10o唇弁が大きく、先が尖り褐色の筋が入る。
葉は光沢の無い柔かい緑色で薄い腎円形。和名の駒の爪は葉型が馬の蹄に似ている事から来る。
亜高山帯〜高山帯の湿った草地や岩場に生える。
[分類] すみれ科
[花期] 7〜8月
[草丈] 5〜12p
花は濃い黄色で花弁は10〜12oで唇弁に褐色の筋が入る。
葉は光沢の有る深緑色の腎円形で幅2〜4.5p。基部はハート形で先は丸いフチに鋸歯がある。
高山帯の礫地に生える。
[分類] まめ科
[花期] 6〜8月
[草丈] 20〜80p
花はクリーム色で長さ12〜20o、ガクは4〜6o
葉は卵状楕円形で1.5p〜2.5pの小葉が羽状に沢山付く。
亜高山帯〜高山帯の草地、礫地、岩壁に生える。
[分類] きく科
[花期] 7〜8月
[草丈] 15〜30p
花は黄色で直径4〜5.5p。筒状花の周りを一列に舌状花が並びヒマワリのような花を花茎の先に1個付ける。
葉は兎の耳のようなさじ形で長さ6〜12pの葉が対生する。
高山帯の草地や雪田周辺に生える。
[分類] あぶらな科
[花期] 5〜8月
[草丈] 20〜50p
花は黄色で茎の先に10〜20個集まる。
葉は羽状に裂け長さ6〜12pで先端の小葉は広卵形で大きく、側裂片は小さく「芥子菜」に似た葉形。
山地帯〜高山帯の湿気の多い場所に生える。
[分類] なでしこ科
[花期] 7〜8月
[草丈] 10〜20p
花は白色の5弁花で直径おおよそ1.5p、花弁は2つに深く裂ける為10弁花のように見える。ガク片に3本の細い脈がある。
葉は線形で長さ2〜4pで対生する。
亜高山帯〜高山帯の砂礫地や岩礫地に生える。
[分類] ききょう科
[花期] 7〜8月
[草丈] 5〜15p
花は紫色の鐘形で5裂し花冠は長さ約3p、裂片のふちに長い毛が有る。ガク片は鋭角の三角で鋸歯は無い。
葉は長さ2〜7pのへら形でふちに波状の細かい鋸歯がある。
高山帯の岩の隙間や礫地に生える。
[分類]うるっぷそう科
[花期] 6下旬〜7月
[草丈] 15〜25p
花は長さ11〜12oの青紫色の花冠を茎の先に穂状の花序を密に付ける。上唇は長楕円形で下唇の裂片は披針形で2〜3裂する。
葉は濃緑色の肉質で7〜13pの超楕円状〜狭卵形。
高山帯の湿った砂礫地に生える。
[分類] あぶらな科
[花期] 5〜8月
[草丈] 5〜30p
花は白色、まれに淡紅色で倒卵形で5〜6.5oの花弁が4個付く。
茎葉は線状披針形で根生葉はへら状の倒卵形で長さ1.5〜9p全縁、か山形のギザギザが2〜3個ある。
山地帯〜高山帯の礫地や岩場に生える。
[分類] ゆきのした科
[花期] 7〜8月
[草丈] 2〜20p
花は左右相称で、下の2枚の花弁が長い為に「大」の字に見える。雄しべは10個有る。根生葉は腎円形で直径1〜4p、フチは掌状に浅く裂け、裂片に不揃いの鋸歯がある。
高山帯の湿った岩場や草地に生える。
[分類]ごまのはぐさ科
[花期] 7〜8月
[草丈] 10〜25p
花は花冠は直径10〜12oで青紫色〜紅紫色で花弁は4枚で濃色の条が入り、茎の先に10〜20個付く。
葉は根際に集まり長さ1〜3pの卵状長楕円形でフチに重鋸歯(ギザギザ)が有る。
山地帯〜高山帯の礫地に生える。
[分類] ばら科
[花期] 7〜8月
[草丈] 10〜30p
花は少し橙色を帯びた黄色の直径2〜2.5pで花弁は幅8〜10oの丸いハート形で5枚。
葉は根生葉は頂小葉が大きく直径5〜12pの腎円形でフチに鋸歯が有る。
亜高山帯〜高山帯の岩石地に生える。
[分類] けし科
[花期] 7〜8月
[草丈] 5〜15p
花は淡紅色で長さ2p前後で花弁が4個、外側の花弁は下部が大きく心形に膨らみ、先が反り返る。花の形を馬の顔に見立てて「駒草」と呼ぶ。
葉は多数に細かく分裂して3〜5p。
高山地帯の凍結と融解の厳しい環境の砂礫地で群落を作る。
[分類] ゆり科
[花期] 6〜8月
[草丈] 50〜90cm
花は白色で円錐状に多数集まって咲く。中央の枝に両性花、脇の枝に雄花が付く。花被片は長さ6〜8mmの長楕円形で花被片より長い雄しべが6個付く。
葉は10〜20cmの広楕円形。
山地帯〜亜高山帯の湿原に生える。
[分類] まめ科
[花期] 7〜8月
[草丈] 5〜10cm
花は紅紫色の長さ17〜20mmで旗弁が他弁より大きく基部に白い斑紋がある。
葉は羽状で小葉は狭卵形で先が尖る。長さ5〜10mmで花茎の先に1〜2個付ける。